ある夜空を翔けた鳥がいた。
飛び方を知らない鳥は、地の底へ堕ちていった。
許されない。そう思いながら。
馬鹿だな。とっくに許してたよ。
冷たく横たわる鳥を見て僕は言った。
大事そうに抱えていた、石を持って僕は消えた。
赤、青、黄、緑、紫、白、黒、桃。
色々な花が咲いた。
あぁ、綺麗だ。まるで君のよう。
もうすぐ君のところへ行くよ。
花束を抱えて。
短編小説もどきを書いてます。
すぐ読み終わる感じで書いてます。
基本的に2話構成。
ある夜空を翔けた鳥がいた。
飛び方を知らない鳥は、地の底へ堕ちていった。
許されない。そう思いながら。
馬鹿だな。とっくに許してたよ。
冷たく横たわる鳥を見て僕は言った。
大事そうに抱えていた、石を持って僕は消えた。
赤、青、黄、緑、紫、白、黒、桃。
色々な花が咲いた。
あぁ、綺麗だ。まるで君のよう。
もうすぐ君のところへ行くよ。
花束を抱えて。
ポロッ。
体から落ちた桃色の石を拾った。
いつから落ちだしたのだろう。
私にはわからない。
たしか最初は赤い石だった。真っ赤な石。
雨の降ってた夜のことだった。
道端に落ちた石を見て、綺麗だなんて思った気がする。
次は青い石だった。
とても暑い昼過ぎだった気がする。
気付いたらこんなにも体から石が出てきた。
赤、青、黄、緑、紫、白、黒、桃。
あぁ、そっか。
この石はそういうことか。
今更気付いても遅い。きっとこれが私への罰なのだろう。
私があなたを愛したことへの罰。
そう呟いて私は空を駆けた。
愛してる。
最初にそう言ってきた人は糸でくくりつけた。
だって逃げようとするから。
愛してる。
次にそう言ってきた人は火あぶりにしてあげた。
だって利用しようとするから。
愛してる。
3番目に言ってきた人は毒を持ってあげた。
体が目当てだったから。
幾度となく繰り返される日々。
魔女と苛まれる日々は長らく続いた。
そんなある日、
愛してる。いつものように言ってくるものがいた。
だけど、どうしてだろうか。
こんなにも、胸が高鳴り人を求めるのは。
答えが出ぬまま、気づくと彼は冷たくなっていった。
酷く冷たい雨がポツポツと地面を濡らした。私もすぐ行くね。